今回の記事はHoudiniを用いたパイプライン、特にゲーム開発とVRにおけるものについての概要の紹介になります。
ビデオゲームやバーチャルリアリティのプロジェクトでは、スムーズなゲームプレイを実現するために高度に最適化されたコンテンツを使用して3Dワールドを作成することが主な焦点となります。 よって、映画のようなゲーム・シネマティックスと比べて、異なる種類のパイプラインが必要になってきます。
ゲームパイプラインの中心には、Unreal EngineやUnityのようなゲームエンジンがあります。 ゲームエンジンは、ゲームで使われるモデルなどのアート素材と、ゲームそのものとなるソフウェア部分を1つのゲームとして組み合せて構成するためのものです。Houdiniは、地形やレベルの作成、プロシージャルモデルの作成、キャラクターの構築とアニメーション化、炎や流体、破壊などのゲーム内のFXの作成を行うことができます。
ゲームエンジンへのエクスポート
Houdiniからゲームエンジンにコンテンツをエクスポートする方法は2つあります。 1つ目は従来のアプローチで、FBXやOBJのような形式にエクスポートし、これをエンジンにインポートします。2つ目の方法は、HDAを作成し、UE4とUnity用のHoudini Engineプラグインを使用して、これらをゲームエンジンにロードすることです。 これらのアセットは、パラメータとコントロールをそのまま使用してゲームエディタにインポートされます。 したがって、ゲームエディタ内でコンテンツに変更を加えることができ、Houdini Engineはバックグラウンドで動作してアートワークを更新します。
HDAはエディタ内のゲームアーティストが利用可能であり、ゲームがコンパイルされるとアートワークがベイクされます。ここで注意するべきなのは、Houdini Engineはランタイムソリューションではないということです。HDAで作成したコンテンツはゲームプレイの一環としてプレイ中にアクセスすることはできません。
リアルタイムFX
HoudiniはVFXの分野において広く認知されており、ゲーム用のFXを作成することにも適したツールです。 しかし、Houdiniで作成されたFXそのままだとリアルタイムには適さないので、テクスチャシート、フローマップ、頂点アニメーションテクスチャなどのテクニックを使用して計算量を減らし、最適化する必要があります。ゲームにおける エフェクトにはリアルタイム性が求められており、フットプリントはできるだけ軽くする必要あります。 このブログに前述したゲーム開発ツールは、この種のワークフローをサポートするように設計されています。
※Houdini16.5基礎編は今回で終了となります。