HOUDINI_USER_PREF_DIR

デフォルトでのHoudiniの環境設定ファイルはホームディレクトリに格納されます。HOMEシステム環境変数を変更していなければ以下のフォルダが環境設定ファイルの保存場所になります。
Windowsの場合:
C:\Users\{ユーザー名}\Documents\houdini{バージョン名}
Macの場合:
Macintosh HD/ユーザ/{ユーザー名}/ライブラリ/Preferences/houdini/{バージョン名}
(ターミナルのパスは /Users/{ユーザー名}/Library/Preferences/houdini/{バージョン名}です。)
Linuxの場合:
/home/{ユーザー名}/houdini{バージョン名}
に格納されます。

Houdini14からは、その環境設定ファイルの場所を示すシステム環境変数HOUDINI_USER_PREF_DIRが追加されました。
この環境変数を利用することで、Houdiniの環境設定ファイルの場所を変更することができるようになりました。
Windowsでは環境変数に
HOUDINI_USER_PREF_DIR = 設定ファイルの保存場所\__HVER__
と定義します。
例えば、HOUDINI_USER_PREF_DIR = C:\HoudiniSetting\__HVER__
とかC:\HoudiniSetting\Houdini__HVER__などのように設定します。
必ず”__HVER__”を付けてください。__はアンダースコア2つです。Houdiniが自動的に”__HVER__”をHoudiniのバージョン番号に置換します。

Environment設定が終わりましたら、OSを再起動します。
Houdiniを起動すると、HOUDINI_USER_PREF_DIRの場所に設定ファイルが生成されます。
ExplolerMacやLinuxはお使いのシェル環境に合わせて環境変数を設定してください。
MacでHOUDINI_USER_PREF_DIRの値を反映させてHoudiniを起動するにはHoudini Shell TerminalからHoudiniを起動させる必要があります。

Houdini14で追加されたVOPノード

配列や文字列の処理に関するVOPが増えています。

Add Steer Force steerweightアトリビュートでステアリングフォースを乗算して、合計のsteerweightで正規化します。
Adbect by Volumes ディスクファイルに保存したボリュームプリミティブのセットによって位置を移流させます。
Agent Clip Catalog エージェントアトリビュートに読み込んだアニメーションクリップすべてを返します。
Agent Clip Length エージェントのアニメーションクリップの長さ(秒)を返します。
Agent Clip Names エージェントプリミティブの現行アニメーションクリップを返します。
Agent Clip Sample 特定の時間でのエージェントのアニメーションクリップをサンプリングします。
Agent Clip Times エージェントプリミティブのアニメーションクリップの現行時間を返します。
Agent Clip Weights エージェントプリミティブのアニメーションクリップのブレンドウェイトを返します。
Agent Convert Transforms エージェントプリミティブのアニメーションクリップのトランスフォームをローカル空間とワールド空間で変換します。
Agent Layer Bindings エージェントのレイヤーにある各形状とバインドされているトランスフォームを返します。
Agent Layer Name エージェントの現行レイヤーや衝突レイヤーの名前を返します。
Agent Layer Shapes エージェントプリミティブのレイヤーが参照する形状の名前を返します。
Agent Layers エージェントプリミティブに読み込まれたレイヤーすべてを返します。
Agent Rig Children エージェントプリミティブのリグのトランスフォームの子トランスフォームを返します。
Agent Rig Find エージェントプリミティブのリグのトランスフォームのインデックスを検索します。
Agent Rig Parent エージェントプリミティブのリグのトランスフォームの親トランスフォームを返します。
Agent Transform Count エージェントプリミティブのリグのトランスフォームの数を返します。
Agent Transform Names エージェントプリミティブのリグの各トランスフォームの名前を返します。
Agent Transforms エージェントプリミティブの現行ローカルまたはワールド空間のトランスフォームを返します。
Append 項目を配列または文字列に追加します。
Arg Sort ソートされた配列のインデックスのリストを返します。
Array Length 配列の長さを返します。
CHOP Input VEX CHOPに接続された4つの入力CHOPのどれかのサンプル値を返します。
Character to String ユニコードのコードポイントをUTF8文字列に変換します。
Compute Lighting PBRを使用してライティングを評価します。
Find 配列や文字列から項目を検索します。
Float to Matrix2 浮動小数点値をMatrix2値へ変換します。
Float to Vector2 浮動小数点値をVector2値へ変換します。
Get Element 配列から指定した項目を取得します。
Get Matrix2 Component 2×2のMatrix2コンポーネントを抽出します。
Get Vector2 Component Vector2コンポーネントを抽出します。
Import Detail Attribute ディスクに保存されたジオメトリからアトリビュート値を取得します。
Import Point Attribute ディスクに保存されたポイントからアトリビュート値を取得します。
Import Primitive Attribute ディスクに保存されたプリミティブからアトリビュート値を取得します。
Import Vertex Attribute ディスクに保存された頂点からアトリビュート値を取得します。
Insert 項目、配列、文字列を配列や文字列に挿入します。
Intersect All 光線とジオメトリのすべての交差を計算します。
Is Alphabetic 文字列のすべての文字がアルファベットなら1を返します。
Is Digit 文字列のすべての文字が数値なら1を返します。
Join Strings 配列の文字列すべてを区切り文字を挿入して連結します。
Matrix2 to Float 2×2のMatrix2を4つのコンポーネントに展開します。
Matrix2 to Matrix3 2×2のMatrixを3×3のMatrixへ変換します。
Matrix2 to Matrix4 2×2のMatrixを4×4のMatrixへ変換します。
Matrix3 to Matrix2 3×3のMatrixを2×2のMatrixへ変換します。
Matrix4 to Matrix2 4×4のMatrixを2×2のMatrixへ変換します。
OpenSubdiv Face Count サブディビジョンハルのフェースの数を返します。
OpenSubdiv First Patch サブディビジョンハルの指定したフェースで生成された最初のパッチの番号を返します。
OpenSubdiv Limit Surface サブディビジョンサーフェスの境界上のPointアトリビュートを評価します。
OpenSubdiv Patch Count サブディビジョンハルのパッチの数を返します。
Output Variables and Parameters シェーダネットワークの書き込み可能な出力変数となる入力を用意します。
Physically Based Hair(Primary Reflection) ヘアーのプライマリ反射のレンダリング用のBSDFを生成します。
Physically Based Hair(Secondary Reflection) ヘアーのセカンダリ反射のレンダリング用のBSDFを生成します。
Physically Based Hair(Transmission) ヘアーの透過のレンダリング用のBSDFを生成します。
Point Bounding Box 指定したジオメトリの境界ボックスの最小と最大のコーナーを意味する2つのベクトルを返します。
Point Cloud Find ファイルから最近接ポイントのリストを返します。
Point Cloud Find Radius ファイルから半径を考慮した最近接ポイントのリストを返します。
Pop 配列の最後の要素を削除して、その要素を返します。
Regex Find 文字列から正規表現を検索します。
Regex Find All 文字列から正規表現の該当項目をすべて検索します。
Regex Match 全体の入力文字列が正規表現に合致すると1を返します。
Regex Replace 検索した正規表現の該当項目を指定した正規表現で置換します。
Regex Split 正規表現に基づいて文字列を分割します。
Remove Index 配列から指定したインデックスの項目を削除します。
Remove Value 配列から項目を削除します。
Reorder 配列や文字列の項目を並べ替えます。
Reverse 配列の順序を逆にします。
Sample Sphere 最大角度の方向の範囲で、単円、球、超球の内側または表面をサンプリングします。
Set Agent Clip Names エージェントプリミティブの現行アニメーションクリップを設定します。
Set Agent Clip Times エージェントプリミティブのアニメーションクリップの現行時間を設定します。
Set Agent Clip Weights エージェントプリミティブのアニメーションクリップのブレンドウェイトを設定します。
Set Agent Layer エージェントプリミティブの現行レイヤーまたは衝突レイヤーを設定します。
Set Agent Transforms エージェントプリミティブのトランスフォームを上書きします。
Set Element 指定したインデックスにエレメントを設定します。
Set Matrix2 Component 値をMatrix2のコンポーネントのどれかに割り当てます。
Set Vector2 Component 値をVector2のコンポーネントのどれかに割り当てます。
Shading Layer Parameter VOPネットワーク(VOPNET)で定義されたVEX関数のシグネチャに表示させるパラメータを作成します。
Slice 文字列や配列のサブ文字列またはサブ配列をスライスします。
Sort 昇順でソートされた配列を返します。
Split String 文字列をトークンに分割します。
String Ends With 文字列が指定した文字列で終わっていれば1を返します。
String Length 文字列の長さを返します。
String Starts With 文字列が指定した文字列で始まっていれば1を返します。
String to Character UTF8文字列をコードポイントに変換します。
Strip 文字列の先頭と後尾にある空白を取り除きます。
Subnet Input Connector 親のVOPサブネットの入力を表現します。
Subnet Output Connector 親のVOPサブネットの出力を表現します。
Surface Color ポイントカラーやカラーマップで付けられた色から基本カラーを生成します。
Swizzle Vector2 Vector2のコンポーネントを並べ替えます。
Title Case 入力文字列をタイトル文字に変換します。
To Lower Case 入力文字列を小文字に変換します。
To Upper Case 入力文字列を大文字に変換します。
UV Coords 定義しているものに応じてテクスチャ座標やジオメトリのs,t座標を返します。
Vector to Vector2 ベクトルをVector2に変換し、そのベクトルの3番目のコンポーネントを返します。
Vector2 to Float Vector2を2つのコンポーネントに展開します。
Vector2 to Vector Vector2をベクトルに変換します。
Vector2 to Vector4 1組のVector2をVector4に変換します。
Vector4 to Vector2 vector4を1組のVector2に変換します。

Houdini14で追加されたDOPノード

群衆とGrain(粒)の処理に関するDOPが増えています。

Agent Look At エージェントの頭が向くオブジェクト/位置を選択します。
Agent Look At Apply エージェントの頭がターゲットを向くように動かします。
Agent Terrain Adaptation 二足歩行のエージェントの足を地形に順応させます。
Agent Terrain Projection エージェント/パーティクルポイントを地形に投影します。
Crowd Solver 独自のステアリングフォースに基づいて群衆エージェントを更新し、アニメーションのクリップ再生を調整します。
Crowd State Crowd Stateを定義します。
Crowd Transition Crowd State間の移り変わりを定義します。
Crowd Trigger Crowd Triggerを定義します。
Crowd Trigger Logic 複数のCrowd Triggerを組み合わせて複雑なトリガーを構築します。
Data Only Once ワイヤーの数に関係なく、オブジェクトにデータを一度だけ追加します。
Gas Curve Force カーブからフォースを生成します。
Output DOPシミュレーションの終点としてマークします。
POP Float by Volumes 液体シミュレーションの表面上にパーティクルを浮かせます。
POP Grains 砂粒の相互作用をパーティクルに適用します。
POP Spin パーティクルにスピンを設定します。
POP Spin by Volumes Velocityボリュームの渦度を利用してパーティクルをスピンさせます。
POP Steer Align エージェント/パーティクルに近隣と揃うようなフォースを適用します。
POP Steer Avoid エージェント/パーティクルに他のエージェント/パーティクルと衝突しないようにフォースを適用します。
POP Steer Cohension エージェント/パーティクルに近隣に近づくようなフォースを適用します。
POP Steer Custom エージェント/パーティクルにVOPネットワークによるフォースを適用します。
POP Steer Obstacle エージェント/パーティクルにStaticオブジェクトと衝突しないようにフォースを適用します。
POP Steer Path エージェント/パーティクルにパスカーブの方向に応じたフォースを適用します。
POP Steer Seek エージェント/パーティクルにターゲットへ向かわせるフォースを適用します。
POP Steer Separate エージェント/パーティクルにお互いを引き離すフォースを適用します。
POP Steer Solver Crowd Solverで独自のステアリングフォースを統合するために内部的に使用されます。
POP Steer Turn Constraint エージェントVelocityが現在の進行方向から特定の角度範囲内にしか向かないように拘束して、エージェントが逆戻りしないようにします。
POP Steer Wander エージェント/パーティクルにランダムな動きをするフォースを適用します。
POP Velocity パーティクルのVelocityを直接変更するノード。
Spring Network Constraint SOPジオメトリを使用してソフトボディオブジェクトをペアで一緒に拘束します。
Spring Network Relationship ジオメトリに基づいたスプリングリレーションシップを定義します。

Houdini14で追加されたSOPノード

Houdini14で追加されたSOPノードの一覧です。
Houdini13ではAttribVOP、VOP SOPのノードが似た機能として存在していましたが、
Houdini14ではAttribute VOPという名前に変更されております。

Agent エージェントプリミティブを作成します。
Agent Edit エージェントプリミティブのプロパティを編集します。
Agent Look At エージェントの頭が指定したオブジェクトや位置に向くように調整します。
Agent Prep 他の群衆ノードで使用する色々な共通Pointアトリビュートをエージェントに追加します。
Agent Proxy エージェントを別の表示に変更します。
Attribute Delete アトリビュートを削除します。
Attribute Interpolate アトリビュートを補間します。
Attribute Randomize 多様に分布したランダムなアトリビュート値を生成します。
Attribute Rename Houdini13のAttributeノードの事です。
Attribute Transfer By UV UVを使ってアトリビュートを転送します。
Attribute VOP Houdini13のAttribVOPやVOP SOPに該当します。
Point VOP 〃。Run Overのデフォルト値がPointsです。
Primitive VOP 〃。Run Overのデフォルト値がPrimitivesです。
Vertex VOP 〃。Run Overのデフォルト値がVerticesです。
Collision Source DOP衝突で使用するジオメトリとVDBのボリュームを作成します。
Convert Line ジオメトリを線分に変換します。
Crowd Source Crowd Solverに使用する群衆エージェントを作成します。
Curve Groom ビューポートでガイドカーブを直感的に制御することができます。
Draw Hair Guides ヘアーガイドを描画します。
Grain Source パーティクルベースのGrain(粒)シミュレーションのソースとして使用するパーティクルを生成します。
Hair Growth Field ストロークプリミティブに基づいてVelocityフィールドを生成します。
Normal サーフェス法線アトリビュートを計算します。
Output サブネットワークの出力としてマークします。
Point Deform ポイントクラウドに基づいてジオメトリを変形します。
Point Relax お互いに指定した半径領域と重ならないようにポイントを動かします。
Primitive Wrangle Houdini13のAttribWrangleに該当します。Run Overのデフォルト値がPrimitivesです。
Vertex Wrangle 〃。Run Overのデフォルト値がVerticesです。
Reguide 新しくガイドをばら撒いて、既存ガイドのプロパティを補間します。
Repack パックAlembicやパックディスクプリミティブをパックジオメトリプリミティブとして再パックします。
Solidify ポリゴンメッシュを自己交差のない密閉したポリゴンメッシュに変換します。
Split プリミティブやポイントを2つのストリームに分岐させます。
Spray Paint サーフェス上にランダムにポイントを吹き付けます。
Stroke Cache ストロークに基づいてジオメトリを段階的に修正するツールの構築を簡単にします。
Test Geometry テスト用ジオメトリ。
Transfer Guides ガイドを転送します。
UV Flatten ジオメトリをUVの島に平坦化(展開)します。
UV Layout UVの島を指定した領域に詰め込んでUVを再接続します。
VDB Activate SDF VDBボリュームプリミティブに記録された符号付き距離フィールドを拡張/収縮します。
VDB Clip 境界ボックスや他のVDBをマスクにしてVDBボリュームプリミティブを切り取ります。
VDB Morph SDF ソースとターゲットのSDF VDB間をブレンドします。
VDB Occulusion Mask VDBプリミティブに対してカメラから見て影となる部分にボクセルのマスクを作成します。
Verify BSDF 必要なインターフェースに準拠しているかBSDFを検証します。
Volume Rasterize Hair レンダリング向けにファーやヘアーをボリュームに変換します。

Houdini14新機能~ライティングとレンダリング~

全般

  • 単純化されたMantraノードのパラメータのレイアウトは、よりわかりやすくパラメータを整理し、非常に重要な制御部分が強調されました。
  • Render メニューとレンダーノードのインターフェースは、別々の Render to MPlay  Render to File の項目を持ち、出力ファイル名のせいでゴチャゴチャしないようにプレビューすることができます。
  • Mantraのライセンスは、マシン毎でありCPU毎ではありません。1台のマシン上でMantraのコピーを何個走らせても、Mantraは1ライセンスのみを使用します。
  • pathmap hbatchコマンドは、あるディレクトリを他のディレクトリにマッピングすることができます。このコマンドは、HOUDINI_PATHMAP環境変数の値を操作します。
  • Apprenticeのレンダリング解像度が1280×720に緩和されました。

レンダービュー

  • Proceduralシェーダはキャッシュ化されます。
  • レンダービューで使用するレンダーノードは、デフォルトでは1個のプロセッサ以外のすべてのプロセッサを使用します。これは、レンダービューを使用している時のユーザーインターフェースのインタラクティブ性を良くするためです。
  • RenderビューとCompositeビューのペイン内の背景画像には、HDR画像を扱えるようになりました。

ライティングとシェーディング

  • 新しい強力なPelting, UV Flatten , Layoutのツール。

H14uvflatten2

  • インタラクティブなUV Flattenワークフロー。

H14UVPinStep07

  • 歪みの可視化。

H14uv_distortion

  • Light Bankでオブジェクトへのリンクを設定するのに、パターン(例えば、hero*)を使用することができるようになりました。
  • Mantra Surface Shaderが新しくなりました。Roughnessマップが追加されました。インターフェースが整理されました。 パラメータがマップでグループ化されています。Fresnel Styleが削除され、SSS Multi Modeが追加されました。 Emission Illuminates Objects パラメータは、常にオンであるかに関係なく動作します。
  • Material Style Sheetsは、ディスクとネスト化されたパックプリミティブ、Alembicフェースセット、ロックされたOBJアセット、個々の群衆エージェントにマテリアルを割り当てることができます。
  • 新しい Find Materials ツールは、ビューポートでジオメトリをクリックして、そのジオメトリのマテリアルのパラメータエディターを開きます。 このツールは、デフォルトで既存のフローティングパラメータエディターを再利用します。新しいパラメータエディターを開く場合には、Ctrl + クリックを使用してください。
  • パックプリミティブの読み込みとAlembicジオメトリの表示が高速化されました。
  • Surface ModelとPBR SpecularのVOPが新しいバージョンになり、角度制御ではなくRoughnessが使われます。
  • hair BSDFとHair Model VOPで、より良いエネルギー保存とサンプリングをします。
  • デフォルトのMarbleマテリアルが通常のジオメトリとうまく動作するように変更されました。
  • .rat圧縮に新しくbloscオプションが追加され、デフォルトのgzip圧縮よりも若干高速化され、ディスク効率が良くなりました。
  • cvex_bsdf関数のサンプリングをテストして可視化するためのVerify BSDF SOPが追加されました。
  • Indirect lightのデフォルトのpre-filter ratioが1に変更されました。
  • ライトをsss寄与度としてラベルすることができるようになりました。

レンダリング

  • 直接/間接の光線用に 別々のサンプリング制御 ができます。
  • ファーのレンダリングが高速化されました。
  • GGX lighting modelは、時間差がほぼなくBlinnよりも良い結果がでます。
  • Mantraの起動が高速化されました。
  • 新しいピクセルフィルタリング機能。
  • 修正されたレイトレースサブサーフェススキャッタリング。
  • 共通の“extra image planes”は、レンダーノードインターフェースの便利なチェックボックスとして利用可能です。
  • Mantraレンダーノード内の“extra image plane”毎に対して、Deep Camera Maps(DCM)を生成する時に、その平面を排除するオプションが追加されました。
  • 新しい“extra image plane”タイプには、パフォーマンス問題をデバッグするのに役立つ情報を含んでいます: ray:nts, ray:nets, ray:nprims,ray:nobjs
  • オブジェクトとMantraレンダーノードの Render points as パラメータは、ポイントを球としてレンダリングするのに対応しています。 繋がっていないポイントは、円ではなくデフォルトで球としてレンダリングされ、pscaleアトリビュートは、直径ではなくデフォルトで半径として扱われます。 これは球のプリミティブをレンダリングするよりも50倍高速化することができ、メモリ使用量も非常に小さいです。 古い挙動に戻したいのであれば、Render Points As (Mantra) (vm_renderpointsas)と (vm_pscalediameter)を使用してください。
  • アセットプロシージャルをレンダリングします。
  • BVH構築が高速化されました。
  • レイトレースされるジオメトリ変形モーションブラーが飛躍的に高速化されました。
  • PrePostレンダーノードは、単一ノードのレンダリングをオンにしてサブネット内で実行した場合に動作します。
  • Mantraがパックプリミティブ フラグメント をレンダリングする時、Mantraはパックプリミティブのアトリビュートをジオメトリ上にコピーするので、フラグメント上の青いVelocityが動作します。 他のパックプリミティブタイプは、インスタンスとしてレンダリングされるので、この方法では動作しません。
  • パックプリミティブ上のアトリビュートは、renderstate関数を使ってシェーダ内で利用可能です。 例えば、パックプリミティブにCdアトリビュートがあれば、renderstate("packed:Cd", PackedCd)によって、その値を取得することができます。
  • モーションブラー付きでパックフラグメントをレンダリングすると、フラグメントのピボット上のvwのアトリビュートを考慮します。
  • Mantraのflatten procedural設定は、デフォルトでオンになっています。

コマンドラインユーティリティー

  • Mantraは、圧縮されたIFDファイル(拡張子が.gzまたは.sc)を読み込めるようになりました。Mantraは、Houdiniのファイルシステムのプラグインを使用するので、opdef:, op:さらにはhttp:プロトコルを使用してIFDファイルを指定することができます。
  • iautocropは、画像の解像度またはデータウィンドウを変更することで、閾値よりも小さいピクセルを切り取ります(圧縮、コメントなどのメタデータ、NDCマトリックスを保持します)。 これは、画像周りの空っぽのブラック空間を切り取るのに役に立ちます。
  • LUT(カラールックアップテーブル)ファイルを扱う2つのユーティリティが追加されました。ilutinfoは、LUTファイルに関する一般的な情報をプリントします。ilutcompは、2つのLUTファイルを単一ファイルに結合します。
  • ilutユーティリティは、“magic”ファイル名srgb, rec709, gamma=x.yを受け入れて、記述されたLUTを生成します。

他の変更と改良点

  • OpenEXR 2.2に対応しました。Mantra ROPは、OpenEXRのDWA圧縮メソッドに対応しました。チャンネル名の31文字制限が解除されました。
  • レンダープロパティが新しくなりました。
    • Render Visibility (vm_rendervisibility)には、オブジェクトの可視性を制御するカテゴリーパターンを異なる名前の光線タイプに格納します。これは、既存のvm_phantomvm_renderableのプロパティを置換します。
    • Velocity Quality (vm_velocityquality)は、レイトレースされるボリュームVelocityモーションブラーに対するMantraのサブディビジョン品質を制御します。
    • Flatten Procedurals: (vm_flattenprocedural)は、プロシージャルジオメトリがサブディビジョンまたは変形ジオメトリを共有する時のレンダリング順の詳細レベル問題を解決するのに役に立ちます。 これは、Alembicと他のパックジオメトリタイプに影響を与えることができます。
    • Ray Tracing Curve Bunch Size (vm_curvebunchsize)は、レイトレーシングアクセラレータを構築する時に、一緒に束ねられるカーブセグメントの数を制御します。
    • Enable Oriented BVH Construction (vm_bvhoriented)は、(もしあれば)シーン内のカーブジオメトリにうまく揃うようにレイトレーシングツリービルダーを調整します。
    • Depth of field aspect ratio (vm_dofaspect)は、歪像の被写界深度を制御します。
    • シアー(傾斜)、ピボット、オフセット、プリ/ポスト回転などのオブジェクトのトランスフォーメーションに相当するプロパティ。
  • デフォルトのカメラの絞りが41.2136から41.42136に変更されました。新しいカメラは、古いバージョンで作成したカメラよりも若干画角が異なります。
  • fog3dtexture3dのシェーダワークフローのサポートが削除されました。代わりにボリュームレンダリングを使用してください。
  • HOUDINI_RIBTEMP_DIR環境変数には、SHOPをRSLにコンパイルした時の中間ファイル(.sl.err)のディレクトリを指定します。

 

 

Houdini14新機能~VEXとVOP~

VOP:

  • ParameterとRamp Parameterのノードで Scope を“Subnet connector”に設定して使用したVOPサブネット/アセットに対して入力と出力を定義するための新しいメソッド。
  • 新しいPoint in Groupノード。
  • CFL条件で制御されるVelocityボリュームによって正確な移流をするための新しいAdvect by Volumes VOP。POP Advect by Volumesは、内部的にこれを使用しています。
  • ポイントを動かすVOPに Update normals if displaced オプションが追加されました。これは、Pが変わってもNが変わらない場合に、ポイント法線と頂点法線を再計算します。
  • Nが存在しない時に、Attrib VOP, Geometry VOP, POP VOPに法線が用意されます。
  • VOPとWranglerで法線の自動計算が無効になりました。ノードは、Exportが*の時に@Pが変わったと見なし、法線を予期せずに再計算します。
  • Rest Positionノードは、Rest Positionをアトリビュートにバインドしたかどうかを示す新しい出力を持ちます。
  • VOPアセットとVOPサブネット内のParameter VOPノードを使用することで、入力と出力を定義することができます。Parameterノードのスコープを“Subnet connector”に設定してください。
  • Type Properties Editorは、Parameter VOPの入力と出力を扱えるように更新されました。
  • 新しいVEX文字列関数と同等のVOP。
  • Filter Step VOPの最初の2つの入力が逆になりました。

VEX:

  • 構造体とクラスのサポートを増やしました。
  • ネイティブのvector2matrix2のタイプ、2次元のvectorのバリアントとmatrix3が追加されました。2つのFloatのVEXノード上にパラメータがあれば、2つのFloat引数をVEXに生成し、3つのFloatが以前のように生成されません。
  • 文字列と配列のスライス
    “hello”[3:4] == “lo”
  • エスケープ特殊文字を必要としないPython形式の“raw strings”に対応しました。例えば、r"c:foo"
  • 新しい配列関数: sort, slice, reverse, find, append, pop。
  • 新しい文字列関数: chr, ord, slice, split, append。
  • 新しいsplineバリアントは、キー位置と値の配列を受け取り、キーが等間隔になっていなくても滑らかなカーブを生成します。
  • getbbox, getpointbbox, intersect, intersect_all, minpos, pcfind, relbbox, relpointbbox, xyzdistの関数で新しいグループサポート。
  • 新しいsetattribtypeinfo関数は、アトリビュートをベクトルまたはクォータニオンに変換します。
  • 確率分布のサンプリング用のVEX関数が追加されました。それらの関数名は、すべてsample_から始まります。例えば、sample_distribution_cone。これらの分布は、Attribute Randomize SOPでも利用可能です。
  • OpInputは、op:ではなくopinput:nをバインドしています。それらのバインドを適切に使用したこのVEX関数は、複数の出力を制御します。
  • 最適化された可変長引数のハンドリング。これは、非常に大きな可変長引数を持つCVEX BSDFシェーダで大きな効果があります。
  • CVEXが配列のバインドをサポートしました。
  • 最適化されたコンパイラ。
  • vcc -vまたはvcc --version`は、バージョン番号をプリントします。
  • vccは、-をファイル名として使用することで、stdinからIFDを読み込めるようになりました。
  • vccは、パラメータ上の#pragma hint hiddenを適切にハンドリングします。
  • #pragma optable vopを使用した時に新しく作成されるVOPノードから入力を隠す#pragma hint parm invisibleinputが追加されました。

 

 

 

Houdini14新機能~ヘアーとファー~

Houdini14では、ヘアー/ファー用に新しいグルーミング(毛繕い)ツールが導入されました。これらのツールは、将来のバージョンでより高度なグルーミングツールを開発するための基礎を備えています。

H14HairWerewolfGroom

新しいグルーミングツール

  • OpenVDBフィールドとStroke SOPをベースにしています。
  • ヘアーガイドに作用します。
  • 完全にプロシージャルであり、アーティスト制御が可能です。
  • 親しみやすいファー。
  • 新しいシェルフツールには、髪の作成、髪のカット、髪の伸ばし、髪の乱れ、髪の持ち上げ、髪の櫛通しを含んでいます。
  • 特定の毛根を植えるツール(例えば、ほおの髭)。
  • スクリーン空間とサーフェス空間の両方で動作するツール。
  • スキンとの衝突を自動的に処理します。
  • 高速で直感的。

他の変更と改良点

  • ガイドに影響を与えるファーペイントツールすべてが、新しいグルーミングツールと互換性がなく、すべて置き換わったので削除されました: Comb, Comb Noise, Paint Bend, Paint Bend Noise, Paint Twist, Paint Twist Noise, Paint Length。
  • Mantraでのヘアーとファーのレンダリングが高速化されました。
  • Fur Object, Fur SOP, Mantra Fur Proceduralに、ガイドされていないヘアーを削除するオプションが追加されました。
  • Volume Rasterize Hair SOPに、ラスター化されたカーブの幅をスケールするパラメータと接線をラスター化するオプションが新しく追加されました。

 

 

Houdini14新機能~ダイナミクス~

新しいパーティクル粒

  • Houdini 14では、VEXで実装された新しいPosition-Based Dynamics(PBD)POP Grainsソルバが含まれています。 これは、特に砂のような粒状の材質のシミュレーションに適しています。
  • 非常に素晴らしい堆積の挙動。

H14Dynamicscastle

  • Clumping(凝集)によって湿った砂やセメントのシミュレーションが可能です。

H14Dynamicsupressandafter

  • プリミティブとして表現された明示コンストレイントによって、セットアップと制御が簡単です。 崩れかけた砂と引きちぎれそうな鎖やシートや固体物のシミュレーションが可能です。

H14Dynamicsbacon

  • 剛性ボディとの一方向の作用。

H14Dynamicsgranularsheet

  • 高い制御性。
  • 異なる材料特性を持つパーティクル間での安定した相互作用。
  • OpenCLを使用したGPUアクセラレーションをサポートしています。これにより通常では2-5倍高速化されます。一部の機能はOpenCLパスでサポートされていません。 詳細は、POP Grainsのドキュメントを参照してください。

Bulletソルバ

  • 多くの部分で大幅にパフォーマンスが改良されました。色々な状況下でシミュレーションが10-20倍に高速化されています。
    • 衝突検出がマルチスレッド化されました。
    • 大規模オブジェクトとのシミュレーションに対して改良されたスケーラビリティ。
    • Convex(凸)ハルの計算が約2倍高速化されました。
    • 大量に初期段階で相互貫通または近接したパックオブジェクトとのシミュレーションに対するパフォーマンスが改良されました。
  • Bulletソルバは、アニメーションまたは変形するジオメトリを持つパックプリミティブに対応しました。 RBD Packed Objectノードの Create Active Objects トグルは Initial Object Type パラメータに変わり、 このパラメータを使うことでactive, animated, deformingPointアトリビュートの初期値を設定することができます。
  • サブステップ時の動的オブジェクトの補間が改良されました。
  • 強いDrag(抵抗)フォースの安定性が改良されました。 Bulletソルバは、サブステップ毎にフォースを再評価するので、ソルバのサブステップ数(DOP Networkのサブステップではなく)を上げると、結果がより安定するようになりました。
  • 新しい Constraint force mixing パラメータは、コンストレイントのデフォルトのCFM値を制御します。
  • RBD Glue Objectシェルフツールが追加されました。このツールは、RBD Packed Object DOPまたはRBD Fractured Object DOPと共にGlue Constraintネットワークを作成します。
  • Bulletソルバは、Collisionリレーションシップを持たないDOPオブジェクト間の拘束に対応しました。
  • speedmin, speedmax, spinmin, spinmax Pointアトリビュートを使えば、オブジェクトの線形Velocityや角速度を制限することができます。POP Speed Limitノードを使えば、それらのアトリビュートをセットアップすることができます。
  • collisionignore Pointアトリビュートを使えば、特定のDOPオブジェクトや(collisiongroup Pointアトリビュートの値を使って)パックプリミティブのグループに対して衝突を無効にすることができます。 このアトリビュートは、POP Collision Ignoreノードによって生成することができます。
  • dead Pointアトリビュートを使えば、ソルバが起動した時に削除するオブジェクトをマークすることができます。 このアトリビュートは、POP Killノードによって生成することができます。
  • RBD Packed Objectノードに Overwrite Attributes from SOP パラメータが追加されました。 このパラメータには、フレーム毎にソースSOPジオメトリから取得するPointアトリビュートのリストを指定します。
  • BulletソルバとHard Constraint Relationshipノードに接触拘束とピン拘束の柔らかさを制御するパラメータが追加されました。
  • RBD Packed ObjectsのBullet Dataパラメータすべてを、それらのパラメータと同じ名前のPointアトリビュートで上書きすることができます(例えば、bullet_georepを使えば、オブジェクト毎に別々の衝突形状を指定することができます)。
  • Bulletソルバは、pointinstancetransform Intrinsicが有効になったパックプリミティブに対応しました。
  • Bulletソルバは、接着ボンドが外れた時にFeedback Impactを考慮します。
  • Bulletオブジェクトは、布、ソリッド、ワイヤーのオブジェクトを含むいくつかのタイプのアフェクターと衝突することができます。
  • RBD Packed ObjectsのPアトリビュートを変更すると、正しくオブジェクトを移動させます。transアトリビュートはもはや使いません。
  • Bulletソルバは、“geometry representation”がconcave(凹)の時または“create convex hull”が有効な時にキャプチャー領域から衝突形状を構築することができるようになりました。

FLIP

  • 変形サーフェスとの衝突が改良されました。
  • 粘度の処理が高速高精度化されました(GPUサポートで5倍高速化)。
  • ディテールを失なうことなく流体ボリュームをより滑らかにします。
  • OpenVDB 3.0によって、高解像度で疎らな流体構成のスケーラビリティが良くなりました。
  • 可視化がデフォルトでスプライトからパーティクルになりました。
  • Reseeding時により滑らかな飛沫が可能になりました。
  • Whitewater Sourceジオメトリノードに Cache タブが追加されました。これはアトリビュートのマッピング前でポイントの間引きとサンプリングの後に対象となるポイントをディスクへ保存することができ、大きなシミュレーションに対して放出基準の微調整を高速化することができます。また、シミュレーションボリュームのみに対する2番目の入力と、 Output points only オプションがあり、パーティクルとボリュームを別々に保存することができます。
  • 改良されたWhitewater: より豊かな泡沫と分布。
  • 極端なスケールの堅牢なハンドリング。
  • Points from VolumeSOPとParticle Fluid TankSOPは、新しいScatterSOPの機能を利用して、その Relax iterations パラメータが使えるようになっています。 これにより、FLIPシミュレーションでより平坦な表面の作成が可能です。
  • FLIPツールの可視化がスプライトの代わりにパーティクルがデフォルトになりました。
  • FlIPソルバのReseedingには、新しい Random seed パラメータがあり、時間軸で変化するランダム関数を使用することで新しいポイントポジションを生成します。これはパーティクル分布における筋の発生が起こりえるバグを修復します。
  • FLIPソルバには、動かなくなったパーティクルを削除するための Kill unmoveable particles オプションがあります。
  • FLIPソルバの Smoothing パラメータが Velocity smoothing に変わり、デフォルト値が0.3から0.1に変わりました。
  • Whitewater Emitterのパーティクル発生のデフォルトは、余分な飛沫が出ないように変更されました。 Velocity offset を上げることで、以前のバージョンと同様の飛沫を表現することができます。

Solids/FEM/Cloth

  • シミュレーションが2-3倍高速化されました。
  • メモリ使用量が10-15倍小さくなりました。
  • Solid Objectノードに Initialize behavior パラメータがあり、そこには“rubber”, “organic tissue”, “oak wood”, “cork”などの材質プリセットのメニューがあります。
  • Finite Elementソルバで組み込みワークフローが改良されました
    • Cloth ObjectとSolid Objectの両方に対して動作します。
    • ポリゴンの直接的な組み込みに対応しました。
    • 組み込みポジションは、重心的ではなく滑らかです。
    • 破片がシミュレーションされるメッシュからはみ出していても、Embeddingが動作します。
    • 組み込まれたポリゴンと四面体がシミュレーションされるジオメトリと一緒に破壊されます。
    • 初期整列は頂点毎に指定されます。
    • シミュレーションされるジオメトリ内の繋がったコンポーネントを考慮します。
    • 組み込まれたジオメトリにVelocity Pointアトリビュートを書き込みます。
    • 組み込まれたジオメトリ内の破片部分とシミュレーションされるジオメトリ内の破片部分とのマッチングをサポートしています。これはどちらにもfracturepartアトリビュートを必要とします。
  • Finite Elementソルバは破壊用のサブステップをサポートしています。
  • Finite Elementソルバは、restPアトリビュートのRest Stateを保存して、Mantraのrestアトリビュートとの干渉を回避します。
  • 破壊の挙動が良くなりました。
  • Finite Elementソルバは、ポリゴン(Cloth)と四面体(Solid)の両方に対して、エネルギーとエネルギー散逸密度を含む頂点アトリビュートを追加することができます。 これは副次的な効果と可視化を容易に追加することができます。
  • Finite Elementソルバは、qualityPrimitiveアトリビュートを四面体に追加することができます。 このアトリビュートは、その四面体がシミュレーションにどのように適合できるかを意味します。 このアトリビュートを可視化することで、メッシュ内の問題箇所を発見することができます。
  • Solid Objectシェルフツールは、シャープなエッジを持つソースジオメトリに対してより良い四面体メッシュを作成します。
  • Finite Elementソルバは、fracturecount頂点アトリビュートを保持します。このアトリビュートは、ソルバが他の頂点から頂点を破壊した回数です。
  • Solidオブジェクト内の四面体の大きな変形が、より堅牢になりました。
  • Cloth Object用の平面的なフォースモデルは、Solid Objectと一致します。
  • 薄いサーフェスに対するFEMシミュレーションでは、薄い層の四面体を作成する必要なくポリゴンを直接シミュレーションすることができます(Strong Bendモデルを使用)。

煙と炎

  • Gas Curve Forceノードは煙をカーブに沿わせることができるので、非常にかっこいい効果を表現することができます。
  • Pyro SHOPのパラメータの順番が変わりました( Noise output type  Space のパラメータが入れ替わっています)。
  • Gas Substepノードには、フレーム毎にCFL Conditionを評価するオプションと最大サブステップへ量子化するオプションが新しく追加されました。
  • Gas Advectノードは、より高次元な移流メソッドのTrace RK3とTrace RK4に対応しました。 FLIPソルバは、ほぼ同じ速度でより精度の高い移流をするために、内部的により高いデフォルトのParticle Advection CFLの値を0.75にしてRK3に切り替えました。
  • Gas Advect CLノードがTrace Midpoint, Trace RK3, Trace RK4のメソッドに対応しました。 デフォルトのTrace advection kernelは、自動的にIntel OpenCL 2014ドライバによってアクセラレーションされ、PyroとSmokeのソルバのパフォーマンスが約20%速くなります。
  • Vortextフィラメントのシミュレーション用のノードがいくつか追加されました。これらのノードは煙草の煙などの効果に使用することができます。
  • Gas Viscosityソルバが最適化され、32または64ビットの精度を指定するパラメータが新しく追加され、OpenCLに対応しました。
  • Gas Advect FieldノードとSmokeソルバとPyroソルバのAdvection(移流)制御に Blend パラメータが追加されました。

パーティクル

  • Look At POPに、Dragを追加する必要のないようにフォースベースのSpinモード用に新しく Treat as wind オプションが追加されました。 新しいReference direction  Reference up には、整列するオリジナルのパーティクルフレームを指定することができます。
  • 新しいPOP SpinとPOP Velocityのノードは、それらと同等のWrangleを記述するよりも便利です。
  • 新しいSpin by Volumes POPは、Velocityフィールドの渦巻きの度合いに基づいてパーティクルをスピンさせます。
  • 新しいFloat by Volumes POPは、液体シミュレーションの出力内に軽量の浮遊パーティクルを生成します。
  • POP Solverは、POP collision detectと同じ方法で衝突を計算するようになりました。 これは若干遅くなりますが、hitnmlアトリビュートが正しいことを保証します。これは、パーティクルがサーフェス上を滑り始めた時の跳ね返りを回避します。
  • パーティクルとの衝突検出は、pscaleを砂と一致した半径として扱います。
  • POP Sourceノードを書き換えました。
  • POP Solverにレスポンスを制限するためのグループフィールドが追加されまsちあ。
  • POP Solverがclingアトリビュートに対応しました。このアトリビュートは、POP property DOPを使用することで設定することができます。
  • POP Replicateの Inherit velocity パラメータにマイナス値を指定できるようになりました。
  • パーティクルとパックプリミティブ間のジオメトリベースの衝突に対応しました。
  • hittotalは、パフォーマンスを良くするために、Impactの回数ではなくサブステップ毎に1回だけ増分されるようになりました。
  • 滑るパーティクルや停止したパーティクルは、GAS Integratorの衝突に考慮されなくなりました。
  • 古い/partネットワークは、ユーザーインターフェースから非表示になりました。

Wire

  • WireソルバがFracture(破壊)に対応しました。
  • 大きなPOP DragフォースをWireオブジェクトに加えた時のWireソルバでのパフォーマンスが改良されました。
  • Wire Objectは、Cloth SolverとFinite Element Solverに、より一致するように再構築され、すべてのソルバと動作するようにツールの開発が簡単になりました。
  • Wireソルバは、ジオメトリ上のアトリビュートを使用することで、ターゲット形状を指定できるようになりました。 フレーム毎にそのアトリビュートを更新するには、Wire Objectノードの Import target geometry を有効にしてください。

全般

  • キャッシュ化されているフレームをタイムラインでカラー表示します。青は、フレームがメモリ内にキャッシュ化されていることを意味します。 紫は、フレームが.simファイルから再生されていることを意味します。オレンジは、メモリ内にキャッシュ化されたフレームが古くて、再シミュレーションする必要があることを意味します。

H14Dynamicsplaybar_cache

  • DOP Networkは、Outputノードで終了するようになりました。つまり、これまでユーザーを混同させていたディスプレイノードフラグの使用を変更しました。 とはいえ、そのフラグはオレンジの“output”フラグとして今でも利用可能です。Outputフラグのノードは、オレンジのインジケータリングを持ちます。
  • 現行シミュレーションは、右下にあるResimulateメニューボタンの隣で独自メニューになりました。 ResimulateボタンをShiftクリックすることで、古いシミュレーションをリセットすることができます。 Ctrlクリックすることで、Houdiniがリセットする必要のないシミュレーションまでも、つまりすべてのシミュレーションをリセットします。
  • 部分的キャッシュの開放が賢くなりました。
  • DOP Networkを“playback-only”に設定することができます。
  • ビューポート内でのSDF表示のメモリ使用量が少なくなりました。
  • Geometry ROP, Dynamics ROP, Output DOPに Background render オプションが追加され、別のhbatchプロセスでレンダリングを起動することができます。バックグラウンド処理は、Houdiniのレンダースケジューラに表示されます。
  • Data Only Once DOPのみが、ネットワークがデータ/ソルバに接続するパスの数に関係なく、オブジェクトに一度だけデータ/ソルバを取り付けます。これにより、特定のDOPネットワークトポロジーの処理を高速化することができます。
  • 新しいBlosc圧縮のシミュレーションファイル(.sim.sc)は、GZIPよりも 高速 です。
  • Gasマイクロソルバがより詳細なパフォーマンスモニタのイベントを持つようになり、FLIPとPyroのシミュレーションのパフォーマンストラッキングが良くなりました。
  • DOPノードを右クリックして Spreadsheet を選択すると、そのノードのリレーションシップに対して詳細ビューを開くことができるようになりました。
  • File DOPとFile Data DOPに、ファイルを書き出す時の中間ディレクトリを作成するオプションが追加されました。
  • ステータスバー内のDOPクッキングメッセージは、シミュレーションフレームではなく、グローバルフレームを使用するようになりました。 これは、サブステップがある時やフレーム1の後でシミュレーションを開始する時の混同が減ります。
  • Static Object DOPには、ソースジオメトリのグループを指定するパラメータと、ソルバサブステップでソースネットワークを強制的に再クックするパラメータがあります。
  • SOP Geometry DOPの Primitive Group パラメータにアドホック(一時的)な数値またはアトリビュートのグループを指定することができます。
  • Merge DOPをバイパスにすることで、1番目の入力のみが通過します。
  • Details Viewの呼び名が統一され、Geometry Spreadsheetになりました。

他の変更と改良点

  • 新しいSOP Solverをチェーン化できるようになりました。 このノードの入力は単一の複数入力接続であり、灰色の入力になっていて、ワイヤーの接続と再接続が簡単になりました(古いバージョンの利用は、ノードのバージョニングで利用可能です。)
  • RBD Object, RBD Stateと他のノードは、 Inherit velocity がオンの時に適切に Velocity  Angular Velocity のパラメータを無効にします。
  • Rigid Body Solverノードは、メインのソルバステップの前後で起動するマイクロソルバ(例えば、SOP SolverやPOPフォース)用の入力があります。
  • RBD Packed Objectノードは、フレーム毎にソースジオメトリからアトリビュートのリストを取得するオプションがあります。 これにより、例えばStaticオブジェクトとActiveオブジェクト間の推移といったよくある状況で、SOP SolverとWranglesの必要性を減らします。
  • Glue Cluster SOPは、Constraint Network DOPで必要なアトリビュートすべてを作成します。
  • Constraint Networkは、オブジェクトまでのフルパス(例えば、object2/piece3)を使用することで、同じ名前の破片の持つ複数のRBD Packed Objects間の名前の干渉を避けることができます。 DOP Import SOPの Use Full Path to Object をオンにしてください。これは、Glue Adjacentシェルフツールで作成されたネットワークではデフォルトで有効になります。
  • Bulletソルバは、ピン拘束用のrestlengthアトリビュートを認識するようになりました。これは、スプリング拘束でも同じ挙動をします。
  • Constraint Network用の新しいサンプルファイルが追加されました。
  • Constraint Networkは、orientPointアトリビュートを使用することで、rアトリビュートによるオイラー角ではなく、クォータニオンを使用して、アンカーの初期の向きを指定することができるようになりました。
  • Constraint Networkノードに、 Use object transform チェックボックスが追加されました。
  • Cloth Create Seam, Cloth Match Panels, Cloth Match Seams, Cloth Refineは、現在では単に非表示になったのではなく削除されました。

 

 

Houdini14新機能~群衆~

群衆では、HoudiniとMantraの両方が効率的にハンドリングできるように、新しい非常にコンパクトなパックプリミティブタイプ”パックエージェント”が使用されています。
他の便利な機能には、地形の適応、Look-At、豊富なステアリングツール、群衆ソルバ、RBD/Bullet、流体、粒、パーティクルとのネイティブな相互作用、役に立つ入門向けモーションキャプチャーライブラリ、サンプルエージェント、スタジアム内の群衆のシーンセットアップなどを含んでいます。
H14Crowd

群衆の作成とレイアウト:

  •    新しい効率的な“パックエージェント”プリミティブタイプは、3DビューポートとMantraを含むHoudiniにネイティブに対応しています。
  • リグとジオメトリの拡張されたFBXインポート。
  •  エージェントの動きをベイクし、地形にエージェントを配置する便利なシェルフツール。
  •  地形上にエージェントの密度をペイントすることが可能。
  •  ジオメトリ形状からエージェントの構成を簡単に作成します。

可視化:

  •  ビューポートとMantraでの高速インスタンス。
  •  大量の群衆(2万エージェント)の高速でリアルタイムな表示。
  • エージェントの複数の表示オプション(ポイント、パックプリミティブ、リグ、キャプチャー領域など)
  •  最適LOD表示
  •  カメラの視界外を間引き
  • GPUアクセラレーションによる変形。
  •  任意のエージェント情報の可視化。
  • 新しいMaterial Stylesheetsを使用したマテリアルの上書きによる効率的なMantraプロシージャル。

群衆ソルバ:

  • 指定されたstate, trigger ,transitionのノードによるDOPベース。
  •  エージェントとダイナミクス環境:RBD,流体、砂とのわかりやすい相互作用を可能にします。
  • 効率的な衝突検出(新しい衝突レイヤーの考え方を使用)
  • 他のエージェントや障害物との賢い衝突回避。
  •  地形の適応。
  • Look-atのサポート。
  • Follow-pathのサポート。
  • 豊富なステアリング挙動。
  • モーションブレンドに柔軟なCHOPベースのツール。
  • 典型的なシナリオでの大量の群衆シミュレーションに最適。
  • オープンなHDAの実装のおかげで、アーティストレベルで拡張しやすくなっています。
  • シェルフにスタジアムとストリートでの群衆のサンプルを用意しました。

出力:

  •  Bgeo, FBX , Alembicを出力。
  •  新しいMaterial Stylesheetsを使用したマテリアルの上書きによる効率的なMantraプロシージャル。
  • Arnoldプロシージャル(Solid Angleによる)

Houdini14新機能~アニメーション~

ワークフロー

  • アニメーションエディター(以前はチャンネルエディターと呼びました)ユーザーインターフェースが改良されました。
    • より高品質なカーブ表示。
    • 自動スロープ。
    • チャンネルのスナップショット(変更前のカーブと変更後のカーブの違いを比較することができます)。
    • コンテキストメニューとホットキー。
    • チャンネルカラーオプション。
    • 改良されたScale Handle Tool(Box Handleという名前に変わりました)。
    • 改良されたChannel List UI。ベクトルコンポーネントとノードを展開/折り畳みます。
    • 改良されたパネルツールバー。
    • 3つのデフォルトテーマに対してカラースキームをサポート。
    • Pythonコールバックを使用したカスタムチャンネルカラー。
  • 専用CHOPとシンプルなUIによるアニメーションレイヤーミキサー。
  • CHOPの処理が速くなりました。

パフォーマンス

  • ボーン表示を12倍高速化。
  • FK/FBXを6.5倍高速化。
  • Alembic再生を3倍高速化。
  • モーションキャプチャー再生を7倍高速化。
  • キャラクタ変形を3倍高速化。
  • よりシンプルなトゥーンキャラクタを10-20倍高速化。