2020年10月20日、SideFX社よりHoudini18.5がリリースされました。
こちらの記事では、Houdini18.5から「新たに追加されたDOPノード」を画像と合わせてご紹介します。
また、その他にもHoudini18.5で「改良されたノード」とHoudini18.5から「非推奨になったノード」も併せて記載しています。
下画像は、Houdini18.5で新たに追加されたDOPノードの一覧です。新たに、5つのDOPノードが追加されました(※Houdini18.5.351 時点)。
また、Houdini18.5からネットワークエディタのTabメニューに「RBD」の項目が追加されました。
ここからは、Houdini18.5で新たに追加されたDOPノードをご紹介します。
FEM Attach Constraint
FEMオブジェクトのサーフェス上のポイントの集合を、他のFEMオブジェクトや静的オブジェクトのサーフェス上のポイントの集合に拘束します。
この収束は、2つのFEMオブジェクトを接着するために使用することができます。また、FEMオブジェクトをアニメーション化された静的オブジェクトに結合したり、単一のFEMオブジェクトの接続されたコンポーネントを接着したりすることができます。
FEM Slide Constraint
FEMオブジェクトのサーフェス上のポイントの集合を、他のFEMオブジェクトや静的オブジェクトのサーフェスに対してスライドさせます。
この拘束は、2つのFEMオブジェクト間やFEMオブジェクトとアニメーション化された静的オブジェクト間、または1つのFEMオブジェクトの接続されたコンポーネント間のスライドを設定するために使用することができます。
Gas Adaptive Viscosity
アダプティブグリッドを用いて、velocity fieldに粘性を与えるマイクロソルバーです。
Gas Adaptive Viscosity DOPは、大規模な流体シミュレーションの構築に使用されるマイクロソルバーです。
Gas Interleave Solver
異なるレートで入力を繰り返し解くマイクロソルバーです。
Fluid SolverとSmoke Solver DOPでは、主要のソルバーステップの前または後にマイクロソルバーを追加して、シミュレーションを拡張したり微調整することができます。
RBD Guide
このDOPノードは、RBD Guide Setup SOPノードと組み合わせて使用します。このノードは、入力ジオメトリを使用してBulletシミュレーションを手掛かりにし、仮想コンストレイントシステムとして機能します。
下画像は、Houdini18.5で改良されたノードの一覧です(※Houdini18.5.350時点)。 Houdini18.5では、9個のノードが改良されました。
ここからは、Houdini18.5で改良されたノードのパラメータなどをご紹介します。
Agent Look At
エージェントの頭が向くオブジェクト/位置を選択します。
下画像は、Houdini18.0と18.5のAgent Look At DOPのパラメータを比較した結果です。
新たに、[Reference Direction]、[Reference Up]パラメータが追加されました。
Agent Look At Apply
エージェントの頭がターゲットの方向を向くように動かします。
下画像は、Houdini18.0と18.5のAgent Look At Apply DOPのパラメータを比較した結果です。
新たに、[Reference Direction]パラメータが追加されました。
FEM Hybrid Configure Object
Hybrid Objectsに適したデータをオブジェクトに追加します。
下画像は、Houdini18.0と18.5のFEM Hybrid Configure Object DOPのパラメータを比較した結果です。
新たに、[Particle Thickness]、[Enable Rod]、[Rod Thickness]、[Enable Shell]パラメータが追加されました。
FEM Solver
Finite Element Solver(有限要素ソルバ)は、シミュレーションするジオメトリのアトリビュートを認識して、使用します。DOPネットワークでは、このシミュレーションジオメトリがGeometryという名前のシミュレーションデータとしてシミュレーションされたオブジェクトに追加されます。
下画像は、Houdini18.0と18.5のFEM Solver DOPのパラメータを比較した結果です。
新たに[Allow Changing Rest]パラメータが追加されました。
FLIP Solver
FLIP Solver DOPは、オブジェクトをパーティクル流体として動的に進化させます。
下画像は、Houdini18.0と18.5のFLIP Solver DOPのパラメータを比較した結果です。
新たに、[Solve Viscosity with Adaptivity]パラメータが追加されました。
Vellum Solver
Vellum Solverを設定および修正します。
下画像は、Houdini18.0と18.5のVellum Solver DOPのパラメータを比較した結果です。新たに、[Secondary Constraint Pass]、[Minimal Solver]パラメータが追加されました。
Pyro Solver(Sparse)
指定したオブジェクトに対して、Sparse Pyroシミュレーションを実行します。このソルバは、炎と煙の両方を作成するのに使用できます。
下画像は、Houdini18.0と18.5のPyro Solver(Sparse) DOPのパラメータを比較した結果です。
新たに、[Color]タブとSimulationタブに[Calculate Speed Field]パラメータが追加されました。
Smoke Solver(Sparse)
指定されたオブジェクトに対して、Sparse Smokeシミュレーションを実行します。これは、Sparse Pyroソルバの基礎となる、ローレベルのソルバです。
下画像は、Houdini18.0と18.5のSmoke Solver(Sparse) DOPのパラメータを比較した結果です。
新たに、Simulationタブに[Calculate Speed Field]パラメータが追加されました。
Gas Open CL
指定したパラメータで提供されたカーネルを実行します。
下画像は、Houdini18.0と18.5のGas Open CL DOPのパラメータを比較した結果です。
新たに、[Options Attribute]パラメータが追加されました。
以下のノードは、Houdini18.5で非推奨になりました。
FEM Surface Attach Constraint
クロスオブジェクト上のポイントの集合を静的オブジェクトのサーフェスに拘束します。この拘束は、ClothポイントのセットをアニメーションするStatic Object(衝突ボディ)のサーフェスの一番近い位置に取り付けることができます。 Cloth Attach Constraintはデジタルアセットです。