Houdini 18 SOP No.2 “Attribute Remap SOP”


~“Attribute Remap SOP” アトリビュート編−2~

前回に引き続きHoudini18.0にて新規に追加されたSOPノードの解説を行います。
前回の記事をご覧になられていない方はこちらからご覧ください。

※本記事ではHoudini 18.0.391を使用しています。

 

今回はアトリビュート関連のノードである「Attribute Remap SOP」について簡単に説明します。

Attribute Remap SOP

このノードHoudini 18.0にアップデートされた際に新しく追加されたノードになります。
このノードの機能としては、入力された上流のノードの持つアトリビュートを指定し、指定されたアトリビュートを指定した範囲にリマップする事ができます。更に、このノードのRamp機能を使うことで、さらにマッピングをカスタマイズすることができます。

 

それではここから簡単な使い方を説明します。

まず、パラメータは以下のようになります。

このパラメータ内で特に重要になるのは以下の2つのパラメータになります。

Origin Name:変更する元の上流のアトリビュート
New Name:リマップした際の新しく作成するアトリビュートの名前を指定
(ここが空白の場合変更されたアトリビュートは作成されませんが、Origin Nameに指定されているアトリビュートを操作することは可能です。)

この2つ(またはOrigin Nameのみ)を設定することによってアトリビュートを操作することができるようになります。

では実際にどのようにアトリビュートが変化するかを説明します。

例として以下のようなアトリビュートを作成します。

これはRaws, Columnsが各10のGridの各ポイントに対して新しくポイントナンバーごとに異なったランダムなアトリビュート「test_att」を持たせたアトリビュートの一部を抜粋したものになります。

ここで作成されたアトリビュート「test_att」に対してリマップを行います。

Attribute Remap SOPを作成し、Origin Nameに先ほど作成したアトリビュート「test_att」を指定、New Nameには新しく「test_att_after」を入力します。

ここでGeometry Spreadsheetを見ると新しく「test_att_after」というアトリビュートが作成されています。

ここで新しく作成されたアトリビュートをノードの持つパラメータによってリマップしていきます。

下の図の赤く囲われている上のInputの値の幅に対して、下で囲われているOutputで指定される幅にフィットさせた値を出力することができます。

例としてInput Min, Output Minを各0.5に変更します。その場合アトリビュートは以下のように変化します。

赤で囲われている部分のアトリビュートが変化しているのがわかると思います。Input MinとOutput Minを各0.5に設定しているので変更後のアトリビュートでは0.5以下の数値は0.5となります。

また、Output Maxのみを10に変更した場合は以下のような変化があります。

このように変更後のアトリビュートの値が10倍になっているのが確認できます。

このように、このパラメータではアトリビュートをInputの値からOutputの値にフィットさせることができます。

※今回作成したアトリビュートの数値の幅が、0~1の間で作成さ入れているためデフォルトの値のまま扱うことが可能ですが、入力するアトリビュートの値が0~1の範囲にない場合には、Input, Outputの値を入力されているアトリビュートの最小値と最大値に変更する必要があります。

この数値は手動で入力するだけでなく、Input Minの上にある「compute  Range」のボタンを押すことによって、自動的に数値を上限と下限に合わせることが可能です。

※どちらか片方のみを自動で合わせることはできません。その際は一度上限・下限を同時に合わせた後にどちらかを変更する必要があります。

更にこのノードではRampによる数値を変化させることもできます。

こちらでも例を挙げて説明します。

「Input Min/Max」・「Output Min/Max」の値はデフォルトの状態でRampの値を反転させています。

そうすることのより下の画像のようなアトリビュートに変化します。

この画像から分かるように最大値と最小値が反転します。

このようにRampによってもアトリビュートの値を変更することができます。

以上がAttribute Remap SOPの説明となります。

 

今回説明したAttribute Remapを用いることによって、VOPなどを使わずにアトリビュートのリマップが行えるようになりました。これらを用いることでより簡単にアトリビュートを操作することができるようになります。VOPを使うのが苦手な方はこちらを使う方が、簡単かもしれません。

 

こちらの記事のhipファイルが以下のURLからダウンロードできますので興味のある方はご確認ください。
https://www.dropbox.com/sh/i840qq3w8twdr6x/AADA-bW8OtOUbaTOdSqA69Zla?dl=0