Houdini 18 SOP No.1 “ Attribute Paint SOP”


~“Attribute Paint SOP” アトリビュート編−1~

※本記事ではHoudini 18.0.391を使用しています。

Houdini 18.0へのアップデートの際に多くのノードの追加・機能変更がありました。今回はその中でもSOP関連で新しく追加されたノードを紹介していきます。

今回はアトリビュート関連のノードである「Attribute Paint SOP」について簡単に説明します。

Attribute Paint SOP

Attribute Paint SOPは、Houdini18.0にアップデートされた際に新しく追加されたノードです。もとは、Paint SOPというノードでしたが、Houdini18.0へのアップデート時に機能改善が行われ新しいノードとして登場しました。
新しくなったこのノードは、従来のPoint SOPと比較すると速度・機能ともに向上しています。また、アップデートされた際に機能は変わりましたが、設定によって従来のPoint SOP同様に使うこともできます。

※Paint SOPは隠されています。

 

それでは、変更された機能と使い方を紹介します。

まず、初めに追加された機能です。

このノードの大きく変わった点は、1つのノードで複数のアトリビュートをペイント可能という点です。従来のPaint SOPであってもポイントのアトリビュートに対して、ColorのVector型のアトリビュートと任意のFloat型のアトリビュートを1つだけ追加することができました。しかし、その機能が変更され任意の“さらに多くのアトリビュート”を1つのノードでペイントすることができるようになりました。さらに、ペイントするアトリビュートは用途によって「Color (Vector)」・「Float」・「Intager」の3つを使い分けることができます。

 

次に、その使い方を簡単に説明していきます。

このアトリビュートの設定は、パラメータ内のAttributeタブで設定することができます。

下の画像は、Attributeタブのデフォルトのパラメータになります。

このようにデフォルトでは、作成されているアトリビュートは1つです。
この状態でAttribute Nameが「mask」Attribute Typeが「Float」のアトリビュートをペイントすることができます。

下の画像は、アトリビュートを2つに増やし、さらに名前を変えたものとなります。

こちらも、 Attribute Type が「Float」の各名前のアトリビュートをペイントすることができます。

ここで作られたアトリビュートは、下の画像で赤く囲まれている「Attribute」のパラメータのプルダウンから操作したいアトリビュートを選ぶことによって、操作することができます。

下の画像は、実際にGridに対して作成した各アトリビュートのペイントを行ったものを可視化しています。

ペイントの方法は、基本的に従来のPaint SOPと同じ使い方になります。

「Test01(Float)」でペイントされた結果

「Test02(Float)」でペイントされた結果

このように1つのノードで複数のアトリビュートをそれぞれペイントすることができます。さらに、この時にペイントされたアトリビュートは独立していて他のアトリビュートの影響を受けることはありません。

下の画像は、ペイントされた後のアトリビュートになります。

このように、Geometry Spreadsheetを確認してみると“Test01”、“Test02”に対して別々の情報が入っていることが 分かります。

ここで作成されたアトリビュートを用いて、色を付るといった操作を行うことができるようになります。

以上が変更された機能の使い方となります。

 

次に、従来のように直接ペイントする方法を説明します。

先程も記載しましたが、このノードでは従来のPaint SOPのように直接ペイントをおこなうこともできます。

設定方法は、非常に簡単で以下の工程を行うだけになります。

まず、RecacheタブのRecache Strokesをクリックします。

その後に、AttributesタブにてAttributer TypeをColor(Vector)に変更します。

この状態でシーンビュー上で操作を行うことにより、Houdini17.5までのようにペイントを行うことが可能です。

下の画像が直接ペイントを行った結果です。

従来のPaint SOP同様に「FG Color」・「BG Color」の2色をペイントすることができます。

以上が、Attributer Paintの紹介になります。

 

今回、説明したようにAttribute Paint SOPは従来のPaint SOPと比較して操作性、性能が上がったと言えます。複数のアトリビュートを1つのノードでペイントできるため、ノードが増えることもなくアトリビュートの操作を簡単に行うことができます。

 

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